青春★狂想曲
ACT・3 『寮生の事情』
1
「うっ・・んん、・・っあ!」
「いや、だからな、俺も自分の耳を疑ったわけよ。」
ゲンマはぐりぐりとグラインドさせながらハヤテの後口に腰を押し付ける。
色白、というよりも陶器のような青みがかった透明感のあるハヤテの肌。
うっすらと背骨が浮き上がる背中を掌で撫で下ろし、その肌の吸い付いてくるような感触を楽しむ。
そしてゲンマの手は可愛らしい双丘の狭間に辿りついた。
ハヤテは部室の机の上にペタリと上体をうつ伏せ、結合部分をしどけなくゲンマの眼前に晒している。
抽挿のスピードを緩め自分の色濃い性器が肉の薄いハヤテの尻の間に呑み込まれる様をゲンマは飽きることなく眺める。
「は・・ん、あぁ・・」
ぴんと張り詰めた、白い肌とは対照的な赤みを帯びた入り口のリングをぐるりとなぞれば、もっと、と強請るかのようにハヤテは尻を揺らした。
「驚いたぜ、イルカの奴てっきりストレートだと・・・」
いきなり後ろ手にハヤテから胸を突かれゲンマは後ろによろけた。その拍子にずるりと結合部からゲンマのペニスは抜け落ちる。
「・・・萎えました。今日はもう嫌です」
上体を起こしてゲンマを振り返ったハヤテの目はすっかり情欲の名残もなく冷めている。
「はぁ!?ちょっと、待てよっ、ハヤテ・・・」
「全くゲンマは・・・。話すかヤルかどちらかにしてください。雰囲気も何もあったもんじゃないですねっ」
どうやら自分の言動にハヤテは機嫌を損ねたらしい。ゲンマはあわてて宥めるようにハヤテに抱きつく。
「悪かったって、ハヤテ。機嫌直せよ」
ここまで猛った状態で放置されるのは辛すぎる。
ゲンマはハヤテを抱き込んで、必死に目尻、頬、首筋にとキスを降らす。拒みはしないが、ハヤテはゲンマに応えもしない。
「ライドウやアオバはゲンマと違って優しいし、シテいる時は私の事だけ考えてくれます」
ゲンマの腕の中に抱き込まれ、それでも拗ねたようにハヤテは目線を伏せたままだ。
「・・・マジで、悪かった。今はお前の事だけ考えるから」
真剣な声音にふと顔を上げればゲンマがじっと自分を覗き込んでいるで、ハヤテは少々居心地の悪い思いをする。
これではイルカに焼餅でも焼いているかのようだ。
自分との情事に集中することなく、のんきに話をしながら腰を動かすゲンマに癇癪を起こしただけだったのだ。
そう改めて謝られると今度はばつが悪い。
「私にもゲンマ以外にセックスする相手はいますが、せめて行為の最中はお互いに相手の事だけ考えていたいんです」
「かっわいい事言うなあ、お前・・」
「!!ゲンマッ!」
抗議に開きかけるハヤテの唇をゲンマが軽く食む。
ハヤテはキスに弱い。
赤く濡れたような唇の柔らかさをゆっくり楽しみ、ゲンマが舌先でハヤテの唇をつつけば自然と中へ誘うようにその入り口は開かれる。
ハヤテは合わせた口の端から溜め息を零し、諦めたようにゲンマの舌に自分の舌を絡めて口内に引き入れた。
「ふ・・・は、ぁ・・」
お互いの口内を舌先で嬲りあい、唾液を奪い合うかのように吸い上げ、唇をようやく離すとその間を透明な糸が伝う。
「んーごめんな?機嫌直せって」
「・・・じゃあ、口でして下さい」
「OK〜♪」
再び溜め息をつき、ハヤテは机の上に腰掛け軽く足を開く。
ゲンマの謝罪にはどれほど本意が含まれているのか、ハヤテの耳にはいっそ清清しいほどに軽く響いた。
(まあ、不誠実なのはお互い様ですからね。らしくなく、感傷的になってしまいましたか・・・)
どうせヤルなら気持ち良くならなければ損だ。
自分の足の間に膝立ちになるゲンマの金色の髪を軽く梳きながら軽く腰を突き出し、ハヤテはその先の行為を促す。
ニヤリと目を細めわざと視線を外さないまま、ゲンマはハヤテの力を失ったペニスを口に含んだ。
舌全体でまだ柔らかい性器を包み込み、喉の奥にまで飲み込むかのように吸い上げる。徐々に口の中で硬度を増してくると今度は先端部分だけを舌先で愛撫し、竿は掌で包み込み上下に扱く。もう片方の手では竿の下でふっくらと張り詰めてきた袋を二つ同時に手荒に揉みしだく。
「あっ・・く、はぁっ・・!」
ゲンマの舌先にハヤテの先走りから与えられる痺れがピリリと走る。
さらに苦味を求めて柔らかな先端の窪みを舌先で抉ると、ハヤテは上体を支えきれずゲンマの頭を抱きかかえるように身体を前に倒す。
ハヤテはまるで愛しむかのようにゲンマの肩甲骨の窪みに、しなやかに動く背筋に何度も上下に手を這わせる。
「あ!ああっ・・もう、ゲン・・・マ!」
限界が近い。
竿全体を手で包み込み強めに上下させ、カリのくびれを舌でなぞり、先端の穴から溢れ出る蜜を求めてきつく吸い上げる。堪らずハヤテはゲンマの頭を押し退けようとするが、ゲンマは両腕でハヤテの腰をしっかりと抱えると喉奥までハヤテを飲み込み、じゅぶじゅぶと卑猥な音を響かせ口全体で扱き上げてきた。
ゲンマの口内でグッとハヤテの性器が質量を増す。
「駄目っ!・・・やっ!あああっ!」
ハヤテはあっけなく陥落し、内腿できつくゲンマの身体を締め上げながら思い切りゲンマの喉奥へ射精した。
ちゅうちゅうと中に残る残滓までゲンマは貪欲に求める。その刺激にゲンマの頭を抱きかかえながらハヤテは耐える。
抱きかかえていたゲンマの頭が動いたので、ハヤテもゆっくりと上体を起こした。
いまだ自分の足の間に膝立ちのままのゲンマを訝しんでいると、ゲンマが目に不敵な色をたたえながらハヤテに向かって口を薄く開いた。
舌を軽く突き出すと、ハヤテが先ほど放った白い蜜が赤い舌に絡まりぬらぬらといやらしく光っている。
「やっ!何をしてるんですかっ!!出してください!」
白磁の肌にサッと赤味が差すのを満足げに見て、ゲンマはゴクリと喉を上下させハヤテの精を飲み込んだ。
「なんで?出さねェよ。ハヤテの、美味い」
「や・・やらしい、やらしいです。あなた、変態ですか」
透けるような肌を上気させハヤテはわなわなと震えている。
涼しげな目をニッと細めてゲンマは立ち上がった。
「なあ、ハヤテ・・さすがに俺も、もう辛い・・・。いいか?」
今度は今までの態度と打って変わって、懇願するようにゲンマは自分の腰をハヤテの腹に押し付ける。
オアズケを食らったままのそれは天井に向いてそそり立ち、痛々しいほどに張り詰めている。
自分の欲求を抑えて奉仕してくれたゲンマに先ほどの羞恥も忘れ、少しばかりハヤテは感動した。
机に両手をつき、軽く尻をゲンマに突き出して見せる。
「来て、ください・・・」
ハヤテの許しをやっと得てゲンマはがっつくように両手でハヤテの尻タブを押し広げると、柔らかく解れたままの蕾に自分の先端をあてがい一気に貫いた。
「あああぁっ!!!」
「くっ・・う!」
ゲンマの動きがピタリと止まった。
「・・・・え!?」
ハヤテの身体の奥で断続的に熱い物が弾け、それに満たされる感覚が起こった。ゲンマの性器が直腸内でびくりと痙攣する度に最奥に溢れる熱さを感じる。
「あー・・、ハヤテ・・・悪ィ・・・・」
ゲンマはハヤテの中に自身を埋め込んだ途端に果ててしまった。
ハヤテを後ろから抱きしめ、謝りながらも体がびくりと痙攣するたびに長引くゲンマの射精は止まらない。
「いいえ・・・。我慢させすぎて、すみませんでした」
繋がったままでハヤテは身体を捻り、二の腕、肩口と届く範囲でゲンマに口づけた。収まり切らない精液が溢れ出てハヤテの内腿を濡らす。
「このまま、いいか?」
まだゲンマのペニスは力を失わない。ハヤテがコクリと頷けば、ようやくゲンマはその快感をじっくりと味わいながら後口に出し入れを繰り返し始めた。
「イルカ先輩は無理矢理犯されたんじゃないでしょうか」
コトが済んで冷たい部室の床に横たわり、身体の火照りをやり過ごしているとハヤテが物騒なことを言い出した。
「でもな、イルカの奴いい声で鳴いてたぜ?」
「薬でも盛られたんじゃないですか?」
ハヤテは見てきたような事をいう。
「私もカブト先生に犯された事がありますし」
「ああ!?」
さらりとハヤテは言ってのけた。ゲンマは開いた口がふさがらず、ポロリと楊枝が床に落ちる。
「まだ入学したての頃に貧血で保健室に運び込まれたのですが、ふとベッドの上で目を覚ますとカブト先生が私の中に入っていました」
「・・・・・・・」
「ふふ、でも気持ち良かったので流されてしまいましたが」
(あの変態保険医とも穴兄弟だったのか・・・・)
ショックの受け所を間違えたゲンマであった。
「う〜ん・・でもやっぱりイルカの奴、嫌がってたようには思えねえな〜・・・」
「感じやすい体質なんじゃないでしょうか?」
「・・・・・・」
絶え間なく聞こえてきたイルカの嬌声は、はっきりとゲンマに耳に残っている。
「ゲンマ、イルカ先輩とシテみたいですか?」
「はあ!?」
さらに頭が悪そうにゲンマの口が開きっぱなしになる。
「・・・・・まあ、・・・・興味無くはないけどな」
「イルカ先輩が私のセフレの2,3人も受け持ってくれれば週の半分は安眠出来るんですが」
「いや、そりゃ・・・どうだろな」
「せめてゲンマ一人でも引き受けてくれないでしょうか」
「いや、俺に聞かれても・・・・」
何やら自分の身がイルカに押し付けられようとしている。
そもそも昨日のイルカとカブトは和姦か強姦かすら分かっていない。
ヤラせろと言ってイルカは快諾するのか?
というか、俺一人だけでもって、ハヤテ・・・俺とのセックスあんまり良くないのか!?
イルカの身体には興味はあるが、目の前のセフレを前にゲンマは複雑な心境だった。