甘く残酷な籠  5




イルカはうっすら目を開けはしているが意識ははっきりしていない。
カカシは掌に受けたイルカの精液を一滴も残さず美味そうに舐め取った。
カカシはイルカの両足に手をかけ軽々とイルカの身体を持ち上げると後抱きにして背面座位の体勢をとる。
イルカの後腔は、そこに収まるのが当然とでもいうようにずぶずぶとカカシのペニスを飲み込んでいく。
「ああぁ・・・」
イルカは口を軽く開け、双眼は蕩けるように視点が定まらず、恍惚とした表情を見せる。
「ほら、この人後ろを弄るだけでもこんなに感じるのよ?」
カカシが軽く腰を揺らすとその度にイルカは鼻から抜けるような甘い声で鳴いた。
達したばかりのイルカのペニスは早くも再び首をもたげている。
「カ・・カシさん・・・」
「んー、なぁに?」
「もっと・・下さい・・」
「・・・ん、いいよ」
イルカの目にはサスケは映っていない。
カカシはイルカのペニスに手を添えて刺激を与えながら、イルカの前立腺を擦り上げるように腰を突き上げる。
更に鼻に抜ける高い声でイルカは断続的に鳴き始める。
思わぬイルカの科白に煽られ、サスケはズクリと中心に熱が集まるのを感じた。
サスケはカカシから隠すように自分のペニスを握りこむ。
「サスケ、イってないんでしょ?」
サスケの肩がびくりと揺れる。
「いいよ。イルカ先生をおかずに自分で慰めれば?今日は特別に許してあげるよ」
揺れるイルカの肩越しにカカシはサスケを見つめてニヤリと笑った。
「いつか・・必ず殺してやる!」
「ふふ、サスケに殺されるのもいいかもね。そしたら、イルカ先生と一緒に地獄でお前が来るのを待ってるよ」
「何言って・・・」
「わかってないねえ。この人が俺無しでどうやって生きていけるの?この人は俺が死んだらすぐに俺の後を追うね。俺も逆の立場ならそうするけど」
サスケは一言も言い返すことが出来ずカカシを睨みつける。
「お前もこの人に捕まっちゃったんだね。お前は俺に似てるよ。でもお前は絶対俺にはなれない。
だってねえ、サスケが死んだら先生は酷く悲しむと思うけど、でもそれだけだから。間違ってもこの人はお前の後を追ったりはしない。ま、一生懸命この人に縋ってみれば?俺の気が向いた時に、またこの人の身体を貸してやってもいい」
カカシは一方的に会話を打ち切ると、腕の中のイルカに神経を集中させる。
イルカの首筋に舌を這わせ、胸の突起を赤く腫れ上がるまで揉みしだく。
どんどん張り詰めていくイルカのペニスをぎゅうと握りこむと先端からだらだらと白い蜜を吐き出す。
「あっ・・カカシさん、カカシさん・・・」
イルカは不自然に身体全体を捻り、舌を突き出し、背後のカカシにキスを強請る。
「んん?・・・ほら、いい子だね」
カカシはイルカの顎に手をかけ自分に引き寄せると、突き出したイルカの舌にチュウと吸い付きそのまま自分の口の中に収めた。
口を離しても舌を突き出したまま強請るイルカに今度はカカシも舌を突き出し外気に晒したままお互いの舌を絡めあう。
サスケは圧倒的な敗北と屈辱に身動きが取れずにいた。
それでも、自身を握り締めていた手をそろりと動かすと抗いがたい快感が脳天から背中にかけて走る。
「うっ・・く・・ぁ・・」
一度刺激を与えてしまうと、出口を失っていた欲望は一気に加速していく。
サスケの理性の箍は脆くも外れ、己の精を開放するためだけに我を忘れて手を上下させる。
溢れ出る先走りの蜜とイルカの血液が交じり合い、サスケのペニスは薄紅色の粘液に覆われた。
擦り上げるたびにそれはヌチャヌチャといやらしい音を立てる。
「あっ・・はっ・・はぁっ・・」
サスケの喘ぎの間隔がだんだん狭まっていく。
「ねえ、センセ?見てごらん」
カカシはイルカの顎をぐいと掴み、サスケに顔を向けさせた。
イルカの焦点が徐々に合っていく。
「・・あ・・あああっ!やっ・・嫌だっ!カカシさんっ、抜いてっ!!」
「んっ・・どうして?こんなに、気持ちいいのに」
サスケを見止めると同時にイルカの後腔は物凄い動きでカカシを締め付けた。
カカシはイルカの膝裏をしっかり掴み、サスケに見せつけるようにあられもなくイルカを開脚させる。
イルカの身体をしっかり抱き込むとカカシは今までにない激しさで腰をイルカに叩きつけた。
「ひいっ・・ひんっ・・ああぁぁぁ!!」
後を嬲られるだけで触れられてもいないのにイルカのペニスはビュクビュクと淫らに蜜を垂れ流す。
「うっ・・ああ・・!」
先に果てたのはサスケだった。長く塞き止められた射精はいつまでも続き、サスケの昂ぶりが痙攣するごとに寝室の畳を汚した。
「サ・・スケ・・・」
「俺とシテるのに他の男の名前呼ばないでよ」
カカシはイルカの肩にキツク歯をあてる。
「うあぁぁぁっ・・!!!」
その刺激をきっかけにイルカはあっさり弾けた。
イルカは達した瞬間に意識を飛ばし、そのままぐったりとカカシに体を預ける。
カカシがサスケを見やると、腹部から下が真っ赤に染まっている。
傷が開いたのだろう。包帯はもはや意味を成していない。
サスケも意識を手放す寸前だった。
「いいよ、サスケ。そのまま寝ちゃいな。ガキは寝る時間だしね。イルカ先生は俺に付き合ってよね。俺まだイってないし・・・」
イルカから自身を引き抜くとカカシはイルカをベッドにうつぶせに寝かせた。
意識の無いイルカの腰を持ち上げるとその上にカカシは覆い被さる。
ギシギシと規則正しくスプリングが軋む音を聞きながら、サスケはまるで地中に引きずり込まれるような感覚を覚えた。
もう何も考えられない。
サスケの視界はその後急激に暗転した。




瞼を閉じていても感じる白い光が眩しく、サスケはゆっくりと目を開く。
清潔なシーツ、衣服と、見慣れぬ白い天井。
しばらくぼんやりとまどろんでいるとサスケに声がかけられた。
「サスケ、気が付いたか」
ああ、この声を聞きたくて、俺は死に物狂いで死線を越えてきたんだ・・・。
目線を横にずらすと昔と何一つ変わらない笑顔のイルカがベッドの脇に座っていた。
「ここは・・・」
「木の葉病院だ」
「あんたがここまで・・・?」
イルカは困ったように瞳を揺らす。
(あいつが・・・・・)
「今は何も考えずに、とにかく身体を治せ」
イルカはサスケの瞼を閉じさせようとサスケの目の上に手をかざした。
サスケはイルカの手を掴むとそのまま自分の口元まで引き寄せ、人さし指と中指を口に含む。
ピクンとイルカの腕が揺れる。
サスケは舌の上でイルカの指の感触を味わい、口内で遊ばせて、二本ともに軽く歯を立てる。
しばらくしてようやくサスケはイルカの指から口を離した。
「・・・抵抗しろよ」
「突き放したりはしない」

たった一晩。
もがいて苦しんであんたへの距離を縮めようとしたのに、僅かな時間でこんなにもあっけなく、俺はふり出しに戻される。

「・・・あんたは俺の枷だからな」

その言葉を紡いだ瞬間、全身を凄まじい恍惚感が支配する。
サスケはイルカを引き寄せ憐れみのキスを強請った。

『一生懸命この人に縋ってみれば?』

言われるまでもない。
同情でも、憐れみでもそんな事どうだっていい。
光の中でも闇の中でも、あんたがいる場所に俺はこれからも縛られてやる。



  novel