門番の婆さんはオレを頭の天辺から足のつま先まで眺め回した。
それから無言で女衒役のゲンマさんに婆さんは数枚紙幣を握らせる。
「ついておいで」
婆さんは短く言うと勝手口の奥に続く長い廊下を歩き出した。
め、目に適ってしまった・・・。
今更ながら俺の背中をツウと冷たい汗が伝う。
「はい、お仕事お仕事」
トン、とカカシさんに背中を押されて俺はよろよろと婆さんの後ろを歩き出した。
パタンと勝手口の扉は閉まる。もう後戻りは出来ない。
薄暗い廊下の奥を俺は婆さんの背中を頼りに延々と歩きつづけた。
しばらく歩くと薄暗い廊下は突き当たりに当たった。
婆さんは引き戸をスッと開ける。
するとその中は20畳ほどの広さがある和室だった。
照明は抑えられて、柔らかな間接照明がぼんやりと室内を照らしている。
入り口から直に見えないように衝立が立てられているが、その向こうには赤く毒々しい趣味の悪い布団が敷いてある。
それよりも、部屋に充満するきつく焚き染められた香。
媚薬だ。
ここのジジイは本当にろくでもない奴らしい。
年端もいかぬ少女を連れ込んで、薬を使って好き勝手弄んでいるのだろう。
老いて益々盛んな社会にとって有害なジジイには灸をすえてやらなければ。
俺だって一応中忍だ。こんな一般に出回る媚薬の耐性くらいは持っている。
「湯はそっちだよ。綺麗にして待っておいで」
婆さんは案内が終わるとピシャンと襖を閉め、出て行ってしまった。
俺は一応湯を使い、備え付けのまともな浴衣を身に付けると毒々しい布団の上に脚を崩して座り込んで、ジジイが来るのを待った。
「かわいいのぅ」
ざらついた声が背中を這い上がり、耳の中に潜り込んできて俺は一気に鳥肌が立った。
俺の背後にはこの店の主人が立っていた。
段取りは決まっている。
コトをおっぱじめる前に俺がジジイに幻術をかけるのだ。
後は屋根裏部屋に潜んでいるカカシさんとゲンマさんと俺の三人で手分けして帳簿を探し出して、撤収。
必要があればカカシさんがジジイの記憶を操作する。
このやろう、教本通りと評判も高い俺の幻術を食らえ!
俺が振り向くと、何とジジイは俺の胸元にいきなり手を突っ込んできた。
予想外のジジイの俊敏さに俺は不意をつかれた。
グリと乳首を指の腹で揉まれる。
下種野郎!!
俺を見下ろしているのは、醜悪な肉の塊としか表現し様の無い男だった。
糸のような細い目だというのに、その目にははっきりと欲望の火が灯ってギラギラしている。
ジジイは興奮しきってぶ厚い唇を何度も舌で湿らせている。
相当気色悪い。
俺はカッと頭に血が上ったが、同時にビクンと身体が跳ねた。
乳首が熱く、猛烈にむず痒い。
「やっ・・な?!」
俺は慌てて胸元を抑えるが、もう片方の乳首もエロジジイは無遠慮に摘み上げる。
ぬるりとした指で捏ね繰り回されると途端に火が付いたように、熱く、むず痒くなる。
やられた。
媚薬を混ぜた香が既に焚かれていたので、俺は油断していたのだ。
禿げ上がった小太りの好色そうなジジイは俺に覆い被さりながら舌なめずりをする。
俺は即効性の媚薬を直接身体に塗りたくられてしまった。
「あっ・・あう!」
ジジイにぎゅうぎゅうと乳首を捻りあげられるたびに俺の口からは声が漏れてしまう。
普通であれば痛みを感じるであろう刺激は、痒みを和らげて身体の中心を鋭く走る快感へ変わる。
俺は完全に布団の上に仰向けに倒され、俺の腹の上にジジイが馬乗りになった。
俺の浴衣は完全にはだけて上半身は露になっている。
ジジイは乳首ばかりを責め立てて、時々思い出したかのように乳房全体を揉みしだく。
乳首はジンジンと痺れて、その痺れは腰の中心にどんどん集まっていく。
「んっ・・く!」
無理矢理に与えられる愛撫に抗いながらも、俺は幻術をかけるべく震える手で印を結ぼうとする。
「ひあぁっ!」
俺はあられもない声を上げてしまった。
思い切り背中が反り返る。
ジジイのソーセージのような太い指が俺の股の間に潜り込んできた。
「ふ、初物と聞いておったが、感じやすいのぅ」
「あ!やっ・・・ああっ!」
ジジイは乳首へ愛撫を続けながらも、下生えを掻き分けて女体化した俺の股間の割れ目を上下に指でなぞり始めた。
クチュクチュと粘着質な音が立つ。
こんなおぞましいジジイに触られているというのに、俺の股間は既に濡れ始めていた。
陰唇をジジイは溢れる蜜のぬめりを利用して執拗に撫で上げる。
「はっ・・あぁ・・」
乳首へ擦り付けられた媚薬が残っていたのか、むずむずと股間が疼いて俺はジジイの手を挟み込むようにして脚を擦り合わせてしまった。
「堪え性の無い。どれ、わしに見せてみろ」
「いやだっ・・!やっ・・・」
とっくに浴衣は剥ぎ取られて俺はジジイの前に全てを晒していた。
ジジイが膝裏をぐいと押して、俺の脚を大きく開かせる。
ジジイは更に内部を曝け出すように指で陰唇を左右に押し広げた。
熱く疼いていた内部を外気に晒されて、ひくひくとそこが蠢いているのが見なくてもわかる。
「見るなっ・・!やあっ、いやだっ・・・」
羞恥に耐えられず、俺は両腕を翳してジジイから顔を隠した。
でもそれでジジイから身体まで隠せるはずもなく。
「あああぁっ!!」
ジジイが俺の股間に直接吸い付いてきた。
いきなりクリトリスをきつく吸われた。口内に吸い込むようにして、そのうえ舌先を細かく揺らして敏感な先端ばかりを嬲る。
ジジイは俺の腰をがっしりと抱きこんでいる。
両足を担ぎ上げられて逃げようとすると益々ジジイの口元に腰を押し付ける形になってしまう。
どうしようもなくて、俺は踵でジジイの真ん丸い背中を何度も擦る。
嫌で嫌で、堪らないのに。
どんどん息が上がって、意識に霞がかかる。
醜悪なジジイから花芯を吸われて、噛まれて、俺の下半身はとろとろと溶けていく。
「一度気をやらせるかの」
言うなりジジイは指と舌を駆使して激しく俺のあそこを弄り始めた。
ズルズルと俺の中から溢れた蜜をジジイが啜り上げる。
「ふぁっ・・!あっ!ひっ・・!」
ビクビクと俺の身体が跳ねる。もう、自分で制御が出来ない。
どうしよう。任務が、任務が・・・・。
頭を働かせようとしても、ジジイの太い指が俺のクリトリスを押し潰すたびに思考が弾け飛ぶ。
もう尻の後ろまでびしょびしょに愛液が伝っている。
膣の中にジジイは一本指を入れてきた。
余り抵抗はなく、ぬるりとジジイの指は内部に潜り込んでくる。
最初はゆっくりと、でも段々激しくジジイは指の出し入れをし始める。
痛みは無い。処女膜はどうなっているのか。わからない事だらけだ。
膣道の上側を押すように指の腹で抉られると、膀胱を圧迫されて漏らしてしまいそうだった。
そんな事になったら死んでしまいたい。でも、気持ちいい。
排泄の快感と、セックスの快感は似ているのだと、それは何処で聞いた話だったか。
グチュグチュと耳を塞ぎたくなるような卑猥な音が俺の股間から絶えず聞こえる。
同時にジジイは俺のクリトリスを指の腹で摘み上げ、ぐいと包皮が剥けるようにした。
「いっ・・・、ああ!いたぁっ・・・!!」
刺激が強すぎる。ジジイは花芯の先端を捏ねるように尖らせた舌先を押し付ける。
ドッと、蜜が溢れてまた尻の間を伝う。
身体がふわふわしてきて、意識が遠くなる。
ジジイは舌の動きをどんどん早くする。
ああ、くる・・・。
俺はぐっとジジイの頭を太腿で挟み込んだ。
「・・・・ッ!!」
声を出すことすら出来ない。
ビクビクと身体全体を痙攣させて、俺は絶頂を迎えた。
体に力が入らない。
男の身体と違ってなかなか快感の余韻が去らないのだ。
四肢を投げ出して、半身を起こすジジイをぼんやりと俺は見上げている。
ジジイが前を寛げた。
ずるりと、ジジイが真っ黒なペニスを引きずり出す。年のわりにそれは元気にそそり立っていた。
でも、それほど大きくも無い。粗チンだ。
ジジイはハアハアと息を荒げながら俺の脚を大きく開く。
ど、どうしよう。
いれられてしまう。ジジイの薄汚いペニスが俺の中に入ってくるなんて。
俺の膣はまだひくひくと痙攣を繰り返していて、ジジイの胸を押し返そうとしても腕に力が入らない。
ぐちゃと、入り口の陰唇がジジイの亀頭で押し広げられる。
いやだっ!!!
ぎゅっと目を瞑ったが、その時ゴインと、鈍い変な音が聞こえた。
「ぐえっ」
俺の口から潰れた蛙のような声が漏れる。
ジジイの巨体が突然俺の上に覆い被さってきた。
ジジイを抱き止める形でその背後を見ると、ゲンマさんが拳を握り締めて立っていた。
ゲンマさんがグウでジジイの後頭部を殴りつけたのだ。忍術もへったくれも無い。
俺はジジイに押し潰されたまま、呆然と、突然登場したゲンマさんを見上げた。
「さてと、さくさく家捜しするよ〜」
カカシさんがジジイの身体の下からずるりと俺を引きずり出してくれた。
その合い間にもゲンマさんは箪笥の中身をぶちまけ、掛け軸を引っぺがし、畳までひっくり返し派手に大暴れしている。
カカシさんがジジイの胸倉を掴んでパンパンと往復びんたを食らわす。
ジジイがうっすら目を開けた。
「えーと、かっこ良い盗賊二人組がお前が淫行している最中に押し入ってきて、金品やらなにやら奪って、ついでに黒髪のカワイコちゃんも掻っ攫っていきました、と」
赤い写輪眼をカカシさんがぐるぐるさせると、ジジイの濁った目が更にとろんと重くなる。
気持ち悪い、と。カカシさんはジジイをグウでぶん殴った。
今度はジジイは仰向けに布団に沈み込んだ。
「あったぜぇー」
ゲンマさんは床板までバリバリと剥がし、軒下から隠し金庫を発見した。
中にはバッチリ裏帳簿が収まっていた。
「よーし、撤収〜」
俺の出る幕は無かった。
薄手の掛け布団で俺は全身包まれて、ひょいとカカシさんに担ぎ上げられる。
俺はギョッとして、カカシさんの肩の上で身体をばたつかせた。
「カ、カカシさん。下ろしてくださいっ」
「何言ってんの。腰が立たないクセに」
図星だった。
恥ずかしくて顔をあげられない。
そんなこんなで。
俺はカカシさんに物のように担がれたまま宿まで連行されたのだった。



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