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一度買い物に出たきり。
その週末はずっとカカシはイルカと家に閉じこもっていた。
日中はそれぞれ思い思いに過ごし、べったりくっ付いている事は無い。
夜になると暖を求めてイルカはカカシの懐の中に潜り込んでくる。
普段はつれない素振りを見せているのに、急にペタリと寄り添って甘えてくる。
猫好きはこんな所がたまらないんだろうな、とカカシは思う。
事実、イルカが自分の膝に乗り上げてキュウと抱きついてくると口元が緩むのを止められない。
(ああ・・・。すっかりはまっちゃった・・・)
イルカは全身の身体の力を抜いて向かい合わせにカカシの膝に座り、カカシの肩に顎を預けている。
柔らかくしなやかに自分の身体に沿うイルカの肢体は抱き心地がいい。
イルカから与えられる過剰なスキンシップにもカカシはすっかり慣れてしまっていた。
イルカの身体越しに本に目を落とし、イルカを抱きかかえたまま、カカシ自身もリラックスして日曜日の午後を過ごした。
「・・・んん・・?」
耳元でふうふうと荒い息遣いが聞こえる。
いつの間にか寝入っていたカカシはカプリと首筋に軽く歯をあてられて完全に覚醒した。
「んんっ・・!んなぁっ!」
「ん・・。なに・・・なに?」
只事なら無い様子のイルカに驚いてカカシは起きようとするが、イルカはぐいとソファの上にカカシを押し戻す。
「んーぅ。なぅー」
カカシの頭をイルカは抱きこむようにして背をそらす。
「!!」
カカシの腹の辺りに何か尖ったものが当たる。
「んっ・・なぅっ」
イルカは短く鳴き声を漏らしながらカカシの腹部にそれを擦りつけてくる。
(えええっ?!)
Yシャツの裾の腰の辺りが盛り上がっている。
イルカの性器は完全に勃起していた。
Yシャツの合わせ目がパラリと分かれて、中から紅色のイルカの亀頭が現れた。
その先端からはプクリプクリと先走りの蜜が堪えきれずに溢れ出している。
柔らかな先端をもう一度イルカはカカシの腹部に押し当てる。
白い蜜はカカシのシャツにじわりと染みを作った。
イルカは服の摩擦の刺激で上り詰めようとしている。
自分の頭を抱え込むイルカを見上げると、赤らんだ顔で目を潤ませている。
(は・・・・発情してるのか?!)
まるで弟か下手したら我が子のようにイルカの事を思っていたカカシは、自分がイルカにとって性の対象である事に少なからず衝撃を受けた。
呆然とするカカシに構わずイルカの腰は淫らに上下に揺れ続ける。
「まっ!ちょっと・・・待てって!」
ハッと我に返り、カカシはイルカを自分の身体から遠ざけようとするがイルカも必死にカカシの両肩に爪を立てて縋り付いてくる。
「いってぇ!待てってば!!」
力を込めてイルカの肩を押し返せば、スッとイルカは上体を起こした。
カカシがホッとしたのも束の間。
ぐにと、イルカの膝頭がズボンの上からカカシの股間を刺激した。
ビクンとカカシの身体が跳ねる。
偶然触れたのかと思うと再び、ぐに、と。
イルカは片膝でカカシの股間を捏ねるように刺激してくる。
「こら・・!何する・・・!」
ぶっちゃけしばらくセックスなんかしていない。
仕事で忙殺されて自慰をする元気すら最近のカカシは無かった。溜まっていた。
イルカの膝でグリと押し潰されるたびに股間には甘い痺れが走る。
「くっ・・!」
カカシは自分の性器にはっきりと芯が通り始めるのを意識した。
切なげに目を眇めるカカシにイルカはチラリと目線をやると、身体をずりずりと下方に下げていく。
驚くべき器用さでイルカはカカシのジーンズのファスナーを下におろした。
まだ下着に包まれたカカシの性器が窮屈そうに、ファスナーの間から盛り上がって布越しに顔を覗かせた。
「やめっ・・」
止めろと言った所で、イルカが急に人語を解するようになる訳も無く。
イルカはカカシの股間に顔を寄せてスンスンと鼻を鳴らすと、ベロリと布地の上からカカシのペニスを舐め上げた。
「んっ・・」
布地越しのもどかしい刺激にカカシは思わず腰を浮かす。
舌全体でイルカは何度もカカシの尖った先端を舐め上げる。
何度か舐め上げた時、布の合わせ目からするりとイルカの舌先が下着の中に入り込んだ。
カカシの張りつめた先端をイルカの舌が掠めて、突然の鋭い刺激にカカシの息が詰まる。
まるで獲物を見つけたかのように、イルカはしつこく布の合わせ目からカカシの先端に舌を這わせる。
「く・・・はっ・・」
いつもカカシの頬やら唇を無邪気に舐める赤い舌は、今は執拗にカカシのペニスの柔らかい先端の肉を揺らす。
ぴちゃぴちゃといやらしい水音もたち始めた。
それがやけに耳について、カカシは顔が熱を持つのを感じた。
カカシが気付くと自分の性器はすっかり下着から引きずり出され、イルカの顔の前にそそり立っている。
イルカは目の前に立ち上がるカカシの性器に気の向くままに愛撫を与える。
ペロペロと裏筋を舐めていたと思えば、突然に先端をきつく吸い上げてくる。
「あっ・・・、く!」
たらりと、カカシの先端の括れから先走りの雫がこぼれ落ちた。
それにイルカは気付くと、さらにその蜜を求めてカカシの鈴口ばかりを責め出した。
蜜が湧き出すのを促すように、その括れを舌先で抉り、溢れる蜜をこぼす事なくイルカは吸い上げる。
「だっ・・・、もう・・・!!」
腰を上に突き上げた拍子に、カカシのペニスはイルカの口内に押し込まれた。
カカシの腰に集まる熱が出口に向かい、それが一気に解放された。
「ぷあっ・・・」
ぶるんと、イルカの口からカカシのペニスが零れる。
久しぶりの吐精は長く、イルカの口内と、イルカの顔、髪にカカシの熱い迸りが散った。
「う、そ・・・・」
カカシはイルカに口淫を施されてしまった事に今更ながら呆然とする。
「・・・んなぁ」
白濁にまみれたまま、イルカは伸び上がってカカシの半開きの唇、その奥の舌先をチラリと舐めた。
自分が放った精液の苦味がカカシの舌先からじんわりと広がる。
まるで毛繕いでもするかのように、イルカはくるくると拳で顔を拭うとぺろりとカカシの精を舐め取る。
フッ、フッ、とイルカの息遣いは再び荒くなる。
「ンンン・・・」
切なげに喉を鳴らしてイルカはカカシに擦り寄ってくる。
イルカの張りつめた可愛らしい性器は先程と変わらずにピクピクと脈打っている。
触ればすぐにでも弾けてしまいそうだ。
(これ・・・。辛いよな・・・・)
放出しなければおさまらないだろう。
男だからこそイク事が出来ない辛さは良く分かる。
イルカはゆるゆると腰を揺すりあげ、ペニスの先端をカカシの腹に擦り、カカシのシャツの染みを大きくする。
カカシは恐る恐る右手をイルカのペニスに伸ばした。
竿をぐっと掴むと、ゆっくりと上下にカカシは擦り始めた。
「んんん・・・、なうっ・・・」
断続的に鳴き声をあげ始めたイルカをカカシは心配してその顔を覗き込む。
イルカの瞳はとろんと焦点が合わず、熱に浮かされたように顔を火照らせている。
(い、痛くはないのか・・・)
むしろ、快楽を追うのに夢中になってイルカはカカシが手で作った輪の中に腰を揺すりあげて激しく抽挿を繰り返しはじめた。
「んー、あぅぅ・・・」
カカシの手の輪を突き抜けて紅色のイルカの亀頭はカカシのシャツに擦りつけられる。
シャツは先端に湧き出した蜜を吸い切れずに、零れ落ちた白濁の液はカカシの手を濡らしますます抽挿を容易にする。
ぐちゅぐちゅと大きな音が室内に響き、カカシは再び自分腰に熱が溜まり出すのを感じた。
イルカの可愛らしいペニスがカカシの手の中でぐっとその大きさを増す。
ヒッと鋭くイルカは息を吸い込んだ。
イルカは縋るものを探して慌ててカカシの首筋に両腕を絡ませる。
「いっつ・・・!」
イルカはカカシの肩口に顔を埋め、シャツ越しに犬歯を強めに立てた。
その体勢のままブルリとイルカは腰を震わせる。
カカシは自分の腹がじんわりと熱い液に濡れるのを、イルカを正面から抱きしめながら感じた。
「・・・イルカ?」
イルカはカカシにくたりと身を預けて気を飛ばしてしまったようだった。
(気持ち・・・良かった・・・)
衣服はドロドロで体液はソファにまで飛び散っていたが、遂情後の心地よい浮遊感にカカシはしばらく身を任せていた。
朝目覚めたら、魔法が解けたように普通の子猫に戻っているんじゃないか。
ひょっとしたら、今までのことは全部夢でした、という事にならないだろうか。
なんて事を考えつつも。
結局カカシは、イルカと今も一緒に暮らしつづけている。